睡眠中のマウスピース(ナイトガード)による効果は?装着するメリット・デメリットを解説!

お口の悩み

朝起きたときに顎の疲労を感じる、虫歯ではないのに歯が痛い場合、歯ぎしりや食いしばりが原因かもしれません。

歯ぎしりや食いしばりをそのままにしておくと、歯が欠けたり顎関節症を引き起こしたりする可能性があります。これらの問題を改善するには、睡眠中のマウスピースが有効です。

この記事では、睡眠中にマウスピースを装着するメリットやデメリットについて詳しく解説します。

睡眠時専用のマウスピース(ナイトガード)とは?

睡眠時専用のマウスピース(ナイトガード)とは?

ナイトガードは、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりから歯を守る睡眠時専用のマウスピースです。保険適用で製作可能です。

歯ぎしりや食いしばりの自覚がない場合でも、歯の摩耗、詰め物の損傷、抜歯歴がある方は、ぜひ一度歯科医院での相談をおすすめします。ナイトガードは、貴重な歯を守ると同時に顎関節症のリスクを減らす効果も期待できます。

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睡眠中にマウスピース(ナイトガード)を装着するメリットは4つ

睡眠中にマウスピース(ナイトガード)を装着するメリットは4つ

睡眠中にマウスピースを装着するメリットを紹介します。主に次の4つです。

  1. 歯のすり減りを防止する
  2. 奥歯に集中する力を分散できる
  3. 顎関節の負担を軽減させる
  4. 噛み合わせの乱れを改善する

それぞれの項目を具体的に見ていきましょう。

1.歯のすり減りを防止する

マウスピースは、歯ぎしりや食いしばりによって引き起こされる歯の摩耗を防止する効果があります。

歯ぎしりや食いしばりは、自分の体重の2〜5倍もの負担を歯にかけてしまいます。そのため、日々繰り返されると歯は徐々に削れ、最悪の場合は欠けることがあるので注意が必要です。

そこで、マウスピースを装着すれば、これらの力が直接歯にかかるのを防ぎ、代わりにマウスピースが摩耗します。この摩耗を観察すれば、歯ぎしりや食いしばりのクセがわかり、治療の必要性も自覚できます。

マウスピースは、歯の保護だけでなく、歯ぎしりや食いしばりの習慣に気付く重要なツールにもなるのです。

2.奥歯に集中する力を分散できる

歯ぎしりや食いしばりによる力は、特に奥歯に集中しやすいですが、マウスピースを使用することで、その力を歯列全体に分散させることができます。これにより、1本の歯にかかる過度な負担が軽減され、歯の破折や欠けるリスクを減らすことが可能です。

また、歯ぎしりや食いしばりは、虫歯治療の詰め物や被せ物の破損にも影響を及ぼすため、その予防にも役立ちます。

3.顎関節の負担を軽減させる

歯ぎしりや食いしばりは、歯や歯茎だけでなく顎にも大きな負担をかけます。そのままにしておくと、顎の筋肉が緊張し続け、顎関節に圧力がかかり、その結果、顎関節が歪むリスクが高まるので危険です。

顎関節が歪んでしまうと、口が十分に開かない、開閉時に痛みを感じる、または「ガクガク」といった音がするなどの症状が現れる可能性があります。

4.噛み合わせの乱れを改善する

噛み合わせが乱れていると、歯ぎしりや食いしばりの原因となり、食事がしにくいだけでなく、姿勢の悪さや全身の歪みにも影響を及ぼします。

この状態が続くと、顎の痛み、頭痛、肩こりなどの身体的不調が生じるため、歯科医院では噛み合わせの乱れに対して矯正治療を提案することがあります。マウスピースを睡眠時に装着することで、噛み合わせを本来の正しい位置に調整することが可能です。

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睡眠中にマウスピース(ナイトガード)を装着するデメリットは3つ

睡眠中にマウスピース(ナイトガード)を装着するデメリットは3つ

睡眠中にマウスピースを装着するメリットがある一方で、デメリットも存在します。主に次の3つです。

  1. 慣れるまで違和感がある
  2. 起床時に痛みやだるさを感じる場合がある
  3. 製作にお金がかかる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.慣れるまで違和感がある

マウスピースの装着は初めての方にとって違和感をもつことが多く、特に就寝時の使用は寝にくさを感じる原因になることがあります。

初期の違和感や睡眠時の不快感は一時的で、時間が経過するにつれて徐々にマウスピースに慣れていきます。しかし、最初のうちは少し辛いと感じるかもしれません。

2.起床時に痛みやだるさを感じる場合がある

マウスピースの装着によって噛み合わせが正しい位置に固定されると、起床時に顎関節や顎周辺に痛みやだるさを感じることがあります。これは、普段とは異なる位置での固定が原因です。

特に顎関節症を持つ方は顎に違和感を覚えやすく、眠りから覚めた際に顎の位置を無意識に戻そうとして大きな音が発生することもあります。このような症状に対する対処法としては、就寝前や起床時に顎関節周辺を優しくマッサージする、歯科医院でマウスピースの調整を受けるなどが有効です。

3.製作にお金がかかる

マウスピースの製作は治療目的のため、健康保険が適用されます。しかし、オーダーメイドのため、費用は数千円~かかります。

耐久性は使用者によって異なりますが、一般的には約1〜3年とされています。早い方では1年で穴が開いたり破損することがあり、その都度作り直しが必要です。

また、3年間使用しても明らかな破損が見られない場合でも、摩耗によって噛み合わせが変わることがあるため、定期的な再製作を推奨します。従って、マウスピースは継続的に費用がかかる治療器具と言えます。

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マウスピース睡眠でよくある5つの質問

マウスピース睡眠でよくある5つの質問

ここでは、よくある質問にお答えします。

  • 質問1.歯ぎしり・食いしばりが起こる原因は?
  • 質問2.睡眠中にマウスピースを使用すると歯ぎしりや食いしばりは治る?
  • 質問3.マウスピースはどこで買える?
  • 質問4.マウスピースのソフトとハードの違いは?
  • 質問5.マウスピースの洗浄方法は?

それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

質問1.歯ぎしり・食いしばりが起こる原因は?

歯ぎしりや食いしばりの主な原因には、ストレス、睡眠の質、服用薬、飲酒、喫煙などが挙げられます。

また、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、歯ぎしりや食いしばりの大半は浅いノンレム睡眠中に起こります。深い睡眠をとれる人は、浅い睡眠を繰り返す人よりも歯ぎしりや食いしばりをする時間が短くなる傾向にあります。

質問2.睡眠中にマウスピースを使用すると歯ぎしりや食いしばりは治る?

マウスピースは、歯ぎしりや食いしばり自体を治療するものではありません。しかし、マウスピースを使用すると、睡眠中に上下の歯が強く接触して起こる摩耗を防ぐ効果があります。

そのため、歯ぎしりや食いしばりがある方にとっては、マウスピースを使用して眠ることが、歯を保護するための有効な方法です。

質問3.マウスピースはどこで買える?

マウスピースは市販品を購入するか、歯科医院で製作するかの2つの方法があります。

市販のマウスピースは、歯科医院への通院時間やコストを削減できる点がメリットです。スポーツ用、睡眠用、型取りの有無など、さまざまなタイプがあり、使用目的や好みに応じて選べます。

一方で、歯科医院で製作するマウスピースは、費用や作成時間がかかるものの、個人の歯型に基づいて専門家が丁寧に作成するため、フィット感や安心感が高いのが特徴です。長年、歯ぎしりや食いしばりに悩んでいる方は、歯科医院での相談をおすすめします。

質問4.マウスピースのソフトとハードの違いは?

睡眠時に使用するマウスピースには、ソフトタイプとハードタイプの2種類があります。

ソフトタイプは、歯ぎしりや食いしばりが軽い方向けで、装着時の違和感が少なく快適に使用できる点がメリットです。ただし、歯ぎしりや食いしばりが強い場合には、穴が開くリスクが高まります。

一方、ハードタイプは、歯ぎしりや食いしばりが強い方に適しており、耐久性が高く穴が開きにくいというメリットがあります。しかし、装着による違和感に慣れるまで時間がかかります。

自分の歯ぎしりや食いしばりの程度や、装着感を考慮して、最適なタイプを選ぶことが重要です。

質問5.マウスピースの洗浄方法は?

マウスピースの洗浄には、柔らかい歯ブラシを使用し、歯磨き剤は避けましょう。歯磨き剤に含まれる研磨剤がマウスピースに細かな傷をつけ、雑菌の繁殖を促す可能性があるためです。

また、マウスピース専用の洗浄剤を週に1〜2回使用することもおすすめします。

なお、マウスピースはプラスチック製であり、熱湯に浸けると変形の恐れがあるため、洗浄時は水、もしくはぬるま湯で汚れを洗い流しましょう。次のページでも、マウスピースの正しい洗い方について詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

関連記事:【プロが教える】マウスピースの正しい洗い方とは?汚れる原因や注意すべきポイントを徹底解説!

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まとめ

まとめ

歯ぎしりや食いしばりはストレスや噛み合わせの問題が原因とされることが多いですが、確実な原因はまだ明らかになっていません。これらの症状に対処するため、ストレスの緩和を図りつつ、マウスピースの使用を考慮することが推奨されます。

ナイトガードは睡眠時に使用する専用のマウスピースで、装着することで歯や歯茎、顎周辺を保護し、噛み合わせの微妙なズレも矯正できます。睡眠中の口腔保護におすすめのアイテムです。

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