入れ歯洗浄剤における「部分入れ歯」と「総入れ歯」の違いは?目的別の選び方やおすすめの洗浄剤をご紹介!

入れ歯の悩み

入れ歯洗浄剤には「部分入れ歯用」と「総入れ歯用」で製品が異なる場合があります。適切な洗浄剤を選ばないと、入れ歯を十分に洗浄できないだけでなく、入れ歯自体を傷つける恐れがあり注意しなければなりません。

そこで本記事では、入れ歯洗浄剤における部分入れ歯と総入れ歯の違いや選び方、洗浄のパターンを解説します。また、おすすめの入れ歯洗浄剤も紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

入れ歯洗浄剤における部分入れ歯と総入れ歯の違い

入れ歯洗浄剤における部分入れ歯と総入れ歯の違い

部分入れ歯と総入れ歯は「材質」に違いがあり、入れ歯洗浄剤もそれぞれに適した製品が存在します。多くの場合、総入れ歯はプラスチック素材で作られ、部分入れ歯にはプラスチックと金属の部分が組み合わさっています。

これにより、適切な洗浄剤を選ばないと、入れ歯を十分に洗浄できないだけでなく、入れ歯自体を傷つける恐れがあるのです。ただし、総入れ歯でも金属素材を含む場合や、部分入れ歯でプラスチックのみというケースもあるため、迷う場合は歯科医師に相談してみることをおすすめします。

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入れ歯洗浄剤を利用するメリット・デメリット

入れ歯洗浄剤を利用するメリット・デメリット

入れ歯洗浄剤を利用する主なメリットとして次の5つが挙げられます。

  • 除菌効果
  • 脱臭効果
  • 漂白効果
  • 汚れ分解効果
  • 歯石予防効果

入れ歯を清潔に保つことは、残った自身の歯の虫歯や歯周病を予防するのはもちろんのこと、高齢や寝たきりの方において誤嚥性肺炎の予防にも繋がります。ただし、入れ歯洗浄剤の種類と入れ歯の材質が適合せず、入れ歯を傷つける可能性がある点はデメリットといえます。

なお、弊社では「心を込めて作った義歯を長く使っていただきたい…!」という想いから、すべての入れ歯に使用できる入れ歯洗浄剤とマウスピース洗浄剤を発売しています。詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。

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【目的別】入れ歯洗浄剤の選び方は?

【目的別】入れ歯洗浄剤の選び方は?

部分入れ歯と総入れ歯は「材質」に違いがあり、それぞれに適した入れ歯洗浄剤があることを理解したうえ、その選び方についてご紹介します。以下の3つの目的を例に、選び方を挙げています。

  • 食べかすや歯石を除去したい
  • 洗浄時間を短縮したい
  • 入れ歯の白さを維持したい

それぞれの詳しい内容を解説します。

食べかすや歯石を除去したい

食べかすや歯石を除去したいという方には、酵素を含む入れ歯洗浄剤がおすすめです。酵素にはタンパク質を分解する力があり、入れ歯に付着する食べかすや歯石を効果的に除去できます。また、安全性が高いのも特徴です。

一方で、酵素に漂白作用は期待できません。また、既にできてしまった歯石の除去には限界があるため、症状がひどい場合には歯科での対応をおすすめします。

洗浄時間を短縮したい

洗浄時間を短縮したい方は、過酸化水素を含む入れ歯洗浄剤をおすすめします。過酸化水素(過酸化物)は、入れ歯に付着した食べかすなどに触れると「カタラーゼ」という酵素の作用で食べかすを分解し、発生した酸素によって泡を作り出します。

この発泡により、汚れを効率よく落とすことができ、洗浄時間を大幅に短縮できます。また、洗浄剤の主成分として多く使われる過酸化水素は、次亜塩素酸に比べると殺菌作用は少ないものの、洗浄消臭作用に優れ、安全性が高いとされています。

なお、次のページでは入れ歯における臭いの原因やいやな臭いを防ぐ対処法をご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

関連記事:入れ歯における臭いの原因は5つ|いやな臭いを防ぐ対処法やよくある質問もご紹介します! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

入れ歯の白さを維持したい

「変色した入れ歯の白さを取り戻したい」や「白さを維持したい」といった方には、次亜塩素酸ナトリウムを含む入れ歯洗浄剤がおすすめです。次亜塩素酸ナトリウムはタバコのヤニやコーヒーなどの着色汚れを効果的に除去します。

ただし、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性が強く、金属を腐食することが知られています。入れ歯洗浄剤は入れ歯に悪影響を及ぼさないようにpHが調整されて弱アルカリ性になっているものの、金属部分がある部分入れ歯には使用しないほうが無難といます。

なお、次のページでは入れ歯洗浄剤の正しい使い方は5ステップで解説しています。また、注意すべきポイントやよくある質問もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:入れ歯(義歯)洗浄剤の正しい使い方は5ステップ|注意すべきポイントやよくある質問もご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

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入れ歯洗浄における洗浄のパターンは3つ

入れ歯洗浄における洗浄のパターンは3つ

入れ歯洗浄剤を選ぶうえで、その洗浄のパターンについても理解しておく必要があります。主なパターンは次の3つです。

  • 分解型洗浄
  • 分離型洗浄
  • 溶解型洗浄

それぞれの特徴について詳しく解説します。

1.分解型洗浄のパターン

入れ歯における汚れの分子レベルに作用して、その状態を変化させる分解型洗浄は、汚れを認識できないほどの微小なレベルに分解して洗い流します。この洗浄方法に該当する入れ歯洗浄剤は、酸化漂白剤です。

特に、水温が高い状態や機械的作用が加わる場合は分解型洗浄の入れ歯洗浄剤を選ぶことで、より洗浄力が強くなります。

2.分離型洗浄のパターン

分離型洗浄の場合は、界面活性作用によって、入れ歯の汚れを効果的に除去します。付着した汚れは特定の薬剤によって包み込まれ、最終的に義歯表面から完全に取り除かれます。使用される主な界面活性剤は次のとおりです。

  • ラウリル硫酸ナトリウム
  • ラウリル硫酸酢酸ナトリウム
  • アルファオレフィンスルホン酸塩など

これらの洗浄剤のパッケージに「界面活性剤」として明記されるのが一般的です。なお、分離型洗浄は適切な温度や高い水温、そして機械的な作用が加わるとさらに洗浄力が高まります。

3.溶解型洗浄のパターン

汚れを洗浄液中に溶解させ、入れ歯から除去するのが溶解型洗浄です。食塩や糖分、たばこの成分(アンモニア・ニコチン)などは水によく溶ける性質を持っています。

このような成分の除去に効果的な入れ歯の洗浄剤は、パッケージに「有機酸」や「炭酸塩」として成分が記載されるのが一般的です。また、これらの洗浄剤を水に溶かすと、洗浄液のpHは酸性または弱アルカリ性となり、洗浄力が比較的強い洗浄のパターンといえます。

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おすすめの入れ歯洗浄剤5選

ここまでの内容を踏まえ、ここではおすすめの入れ歯洗浄剤を5選にしてご紹介します。入れ歯の使用状況や状態を考慮し、自身に合う入れ歯洗浄剤を選択してみてください。

1.入れ歯想い

1.入れ歯想い

まずご紹介するのが、歯科技工士が薦めるシリーズの1つである「入れ歯想い」です。「清潔で快適に永く使用してほしい」という考えから、歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が発売しています。

入れ歯洗浄剤で重要な効果である「消臭・洗浄・除菌」はもちろんのこと、中性なのであらゆる素材を傷めにくく、あらゆるタイプの入れ歯に安心してお使いいただけます。ライムミントの爽やかな香りも特徴です。

1箱72錠入り(約2.5か月分)からご提供しています。極上の洗浄剤をぜひ一度ご体感ください。

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2.ポリデント

「ポリデント」は、イギリス・ロンドンを本拠地とするグローバル製薬企業の「グラクソ・スミスクライン」の製品です。部分入れ歯用から臭いを防ぐもの、スモーカーポリデントなど、幅広い種類が豊富に展開されています。
また、酵素入りのポリデントは、タンパク質分解酵素を配合しており、その酵素の力で食べかすの分解や脱臭に効果的です。除菌率は99.9%を誇るポリデントは、中性のため安全に使用できます。

さらに、強力除菌、即行洗浄、漂白促進、着色汚れ落としの4つの成分が組み込まれており、ポリデントの溶液に入れ歯を浸けると、わずか時間で不快な臭いを取り除くことができます。

参考:ポリデント入れ歯洗浄剤

3.パーシャルデント

3.パーシャルデント

小林製薬が販売する「パーシャルデント」は、酵素系の入れ歯洗浄剤です。天然の消臭成分であるフラボノイドと、漂白作用が組み合わされており、入れ歯の洗浄と消臭のいずれも高い効果を期待できます。

また、4種類の洗浄成分が配合されており、これにより頑固な汚れの除去が可能です。そのpH値は弱アルカリ性で総入れ歯と部分入れ歯の両方に対応しており、特に部分入れ歯の手入れに適しています。

参考:小林製薬のパーシャルデント – 製品情報

4.タフデント

4.タフデント

こちらも小林製薬が販売する「タフデント」は、酵素系漂白剤を使用して入れ歯の頑固な汚れを効果的に浮かせて落とします。そのため、隠れていた本来の入れ歯の白色を全面に出すことが可能です。

また、中性の成分であるにもかかわらず除菌率は99.9%に達しており、除菌活性化成分の配合により臭いの原因菌をしっかり除去します。さらに、高い発泡洗浄を利用するため、入れ歯に潜んでいる雑菌の駆除にも効果的です。

参考:小林製薬のタフデント – 製品情報

5.シュッシュデント

5.シュッシュデント

花王が販売する「シュッシュデント」は、2020年に発売された新しいタイプの入れ歯洗浄剤です。泡で密着洗浄するシュッシュデントは、たったの5分で洗浄を完了させます。

その短時間での洗浄力は、外出前や急な来客があった際でも頼りになります。さらに、持ち運びに便利なミニサイズも提供されており、外出先での使用も手軽です。

なお、パッケージには「部分入れ歯用」と記載されていますが、総入れ歯にも適用可能で、いつでもどこでも簡単に入れ歯の洗浄ができるのが特徴です。

参考:シュッシュデント | ディープクリーン | 花王株式会社

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入れ歯洗浄剤の部分入れ歯用の違いでよくある5つの質問

入れ歯洗浄剤の部分入れ歯用の違いでよくある5つの質問

入れ歯洗浄剤の部分入れ歯用の違いでよくある質問として、次の5つが挙げられます。ここでは、それぞれの質問についてわかりやすく回答します。

質問①入れ歯の洗浄で押さえるべきポイントは?

入れ歯の洗浄で押さえるべきポイントとして「外してから優しく丁寧に磨くこと」が挙げられます。毎食後は、水またはぬるま湯を張った洗面器の上でゴシゴシと力を入れずに清掃しましょう。

特に、金具部分などの汚れやすい部分に注意しながら洗浄します。また、就寝前には入れ歯洗浄剤を使用し、ブラシだけでは取り除けない汚れや細菌を除去することをおすすめします。

なお、次のページでは入れ歯の正しい手入れ方法やその手順を解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

関連記事:【基本編】入れ歯の正しい手入れ方法は5つ|間違った仕方や手入れの手順、よくある質問をご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

質問②入れ歯における汚れのチェックポイントは?

入れ歯の掃除をする際にチェックすべき汚れのポイントは、デンチャープラークや歯石、着色です。

デンチャープラークとは、入れ歯に付着する細菌の膜(バイオフィルム)で、お口の中の磨き残しと同じ性質を持っています。このデンチャープラークが石灰化を起こすと歯石として固まってしまいます。

さらに、着色は入れ歯の表面に生じるもので、デンチャープラークや歯石が存在すると、ワイン、コーヒー、お茶、たばこのヤニなどが付着しやすくなります。これらの点を注意深く確認し、適切に掃除することで、入れ歯を清潔に保つことが可能です。

質問③入れ歯をいれたままの歯磨きはだめですか?

入れ歯をいれたまま歯磨きをするのは推奨されません。特に部分入れ歯の場合、入れ歯があると残っている自分の歯を適切に磨くことが難しくなります。

また、総入れ歯の場合でも、自分の歯茎をきれいに保つには、総入れ歯が邪魔になることがあります。さらに、一般的な歯磨き粉には研磨剤が含まれており、これがデリケートで柔らかい入れ歯の表面を削ってしまうケースも少なくありません。

そのため、入れ歯は磨く前に必ず外し、口の中に入れ歯がない状態で洗浄することをおすすめします。

質問④そもそも洗浄剤は使わないとだめ?

入れ歯が綺麗にされていないと悪臭が生じたり、歯茎に炎症を引き起こすことがあります。さらに、これらの細菌が肺に達すると、肺炎のリスクも上がります。特に、部分入れ歯の金の部分に汚れが付着すると、虫歯を引き起こす原因にもなりかねません。

ただし、ブラッシングだけでは、これらの目に見えない細菌を完全には取り除くことができず、洗浄剤を使ってきちんと掃除する必要があります。

質問⑤入れ歯洗浄剤の代用として重曹は使える?

重曹の洗浄効果は高く、さまざまな汚れを取り除くことができます。しかし、重曹には研磨効果もあり、使い過ぎると入れ歯を削ってしまう可能性があります。歯磨き粉と同様に、研磨剤としての性質が入れ歯を痛める可能性があるのです。

また、重曹はアルカリ性物質であり、洗浄後に入れ歯に残った重曹が歯石形成の原因となるケースもあります。さらに、重曹は別名「炭酸水素ナトリウム」というナトリウム製剤であり、過度な使用は血圧への悪影響の危険性も考慮されることから、代用として重曹の使用はおすすめできません。

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まとめ

まとめ

部分入れ歯と総入れ歯は「材質」に違いがあり、入れ歯洗浄剤もそれぞれに適した製品が存在します。また製品ごとにメリットとデメリットがあり、目的に応じて最適なものを選択することが大切です。

しかし、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作った入れ歯を長く使っていただきたい…!」という想いから、すべての入れ歯に使用できる入れ歯洗浄剤とマウスピース洗浄剤を発売しています。

歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が提供する「入れ歯想い」について詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。

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