入れ歯とインプラントの違いとは?それぞれのメリット・デメリットや選ぶ際の決め手を解説!

入れ歯の悩み

入れ歯とインプラントのどちらを選ぶべきなのか悩まれている方も多いのではないでしょうか。それぞれにメリットやデメリットがあるため、これらを正しく理解し、後悔しない選択をしてください。

本記事では、入れ歯とインプラントの違いやメリット・デメリット、選ぶ際の決め手をご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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入れ歯とインプラントの違いとは?

入れ歯とインプラントの違いとは?

まず、入れ歯とインプラントの違いについて解説します。

  • 手術の有無
  • 保険適用の有無
  • 処置にかかる期間
  • お手入れの方法

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.手術の有無

インプラントの治療では、顎骨にインプラントを埋め込むための手術が不可欠です。一方、入れ歯の治療では、手術は必要ありません。

また、インプラントの治療の場合、歯周病や骨粗しょう症などで顎骨が十分な面積を持たない場合は、インプラントを顎骨に固定できないため、治療そのものができないケースもあります。

2.保険適用の有無

インプラントの治療は、費用を全額負担しなければならないため、費用が高額になるのが一般的です。1本あたりの費用は、一般的に30万円~50万円程度かかります。

一方で、入れ歯治療には保険が適用される場合があり、保険適用の入れ歯は約5,000円から作成可能です。入れ歯の費用は、保険適用のものと自費のものとで大きく異なり、予算や希望に応じて選択できます。

3.処置にかかる期間

入れ歯とインプラントの治療には、それぞれ異なる時間がかかります。入れ歯の治療は、一般的に1か月〜2か月で完了しますが、インプラント治療は顎骨の状態や治療箇所によって、治療完了までに3か月〜1年ほどかかる場合があります。

また、入れ歯は最短で3回の通院で作成できますが、その後の微調整が必要です。一方、インプラントは人工歯根が顎骨に完全に定着するまでに時間がかかり、治療完了までに数か月の期間を要します。

4.お手入れの方法

入れ歯治療の場合、口腔内から取り出した入れ歯を、専用のブラシと洗浄剤を用いて清掃しなければなりません。一方、インプラントの治療では、天然歯と同じように歯磨きや歯間ブラシを使用して、ブラッシングのみすれば問題ありません。

このように、それぞれの治療法に応じた適切なお手入れが、治療後の健康な口腔状態を保つポイントです。

なお、入れ歯の主な種類については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【プロが解説】入れ歯の主な種類は8つ|材質や特徴、入れ歯の種類が合わない場合の対処法もご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

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入れ歯とインプラントのどちらかで悩む理由は3つ

入れ歯とインプラントのどちらかで悩む理由は3つ

次に、入れ歯とインプラントのどちらかで悩む理由について解説します。

  • 費用
  • 手入れ
  • 健康

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.費用

インプラントの治療は保険適用外のため、治療費は全額自己負担となります。1本あたりの費用は約30~50万円と高額です。

一方、入れ歯は保険適用が可能であり、3割負担の場合、1つあたりの費用は2万円程度です。この大きな費用差が、多くの人がインプラントを選ぶのを躊躇する要因となっています。

しかし、インプラントは機能性や耐久性に優れており、その点で入れ歯よりもメリットがあります。費用面だけでなく、治療の長期的な効果も考慮してみてください。

2.手入れ

インプラントは顎の骨に固定されているため、特別なケアは必要ありません。天然歯と同じように手入れをすれば大丈夫です。一方、入れ歯は取り外しが可能であるため、専用の義歯ブラシを使用して洗浄する必要があります。

さらに、入れ歯洗浄剤を用いた定期的な化学的洗浄も欠かせません。このため、入れ歯はメンテナンスに手間と費用がかかる可能性が高いです。選ぶ際には、このような手入れの手間も考慮してみてください。

なお、入れ歯のお手入れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【基本編】入れ歯の正しい手入れ方法は5つ|間違った仕方や手入れの手順、よくある質問をご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

3.健康

インプラント治療は外科手術を伴うため、持病や服用している薬の影響で手術が難しい場合があります。たとえば、高血圧や心臓病、糖尿病を抱える人にとっては、手術によるリスクが心配です。

一方で、入れ歯は手術を必要とせず、幅広い健康状態の人に対応できるため安心です。しかし、インプラント技術の進歩により、以前は治療が難しかった人でも手術を受けられる可能性が広がっています。

このため、インプラントを希望する場合は、主治医と十分に相談し、自分に最適な治療方法を選びましょう。

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入れ歯とインプラントのメリット

入れ歯とインプラントのメリット

次に、入れ歯とインプラントのメリットについて解説します。

  • 入れ歯
  • インプラント

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.入れ歯

外科手術を必要としないため、健康状態に問題があっても治療を受けられ、手軽に作成できる点が魅力です。たとえば、糖尿病や高血圧などの慢性疾患を抱えている人でも治療できる点が大きなメリットです。

また、保険が適用されるため、経済的な負担も軽減されます。仮に保険適用外で作成した場合でも比較的安価で済み、インプラントに比べてコストパフォーマンスが高いのが特徴です。

2.インプラント

インプラントは、しっかりとした固定力が得られるため、食事中の安定感も抜群です。入れ歯やブリッジとは異なり、インプラントは顎の骨に連結しているため、強い噛み合わせが可能です。

さらに、正しいメンテナンスをすれば、インプラントは長期間にわたって使用が可能なため、日常の生活の質が大幅に向上します。治療費は高額ですが、長寿命と高機能性を考慮すると非常に価値のある選択肢です。

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入れ歯とインプラントのデメリット

入れ歯とインプラントのデメリット

次に、入れ歯とインプラントのメリットについて解説します。

  • 入れ歯
  • インプラント

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.入れ歯

入れ歯のデメリットとしては、以下のとおりです。

  • 違和感がある

入れ歯は、装着中にずれる場合があり、それが原因で痛みや不快感を感じやすい。このため、硬い食べ物や粘着性のある食品を食べる際に制約を受ける

  • 見た目

金属部分や義歯床が目立つため、自然な歯と比べて美観を損なう場合がある

  • 寿命と費用

入れ歯の寿命は数年程度であり、定期的に新しいものに交換する必要がある。これにより、初期段階のコストは安くても、長期的な負担が大きい傾向にある

2.インプラント

インプラントのデメリットとしては、以下のとおりです。

  • 費用

入れ歯やブリッジとは異なり、インプラントは外科手術を伴うため、歯の本数が増えると手術の複雑さも増し、治療費も比例して高くなる

  • 治療期間が長い

人工歯根が顎の骨にしっかりと定着するまでに数か月の期間が必要で、継続的な経過観察と追加の診察を受ける必要がある。手術の準備や術後の管理が必要であるため、時間的な負担も大きい

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入れ歯とインプラントのどちらかで悩んだ場合の決め手

入れ歯とインプラントのどちらかで悩んだ場合の決め手

次に、入れ歯とインプラントのどちらかで悩んだ場合の決め手について解説します。

  • 費用や手入れを重視する場合
  • 嚙み心地や審美面を重視する場合

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.費用や手入れを重視する場合

入れ歯は保険適用のため、経済的負担が少なくて済みます。さらに、取り外しが可能なため、自宅で簡単にケアできます。また、寿命を迎えた際には、再び保険適用内で作り直せる点がメリットです。

一方、インプラントは固定式のため、天然歯に近い感覚ですが、治療費が高額であり、自費診療なのが一般的です。さらに、インプラントは継続的なメンテナンスが必要で、セルフケアに加え、定期的なケアが欠かせません。

このため、費用面と手入れの手軽さを重視する人にとっては、入れ歯が適した選択肢となります。

2.嚙み心地や審美面を重視する場合

部分入れ歯は、比較的低コストで短期間で治療が完了しますが、見た目や機能性の面で限界があります。一方、インプラントは外見も機能も天然歯に近く、長期間にわたり高いパフォーマンスを発揮します。

また、適切なケアを行えば、インプラントは半永久的に使用でき、顎骨の健康も維持されやすいです。しかし、治療には専門的な技術と設備が必要で、信頼できる歯科医院選びや歯科医師への相談が不可欠です。

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入れ歯 インプラントでよくある3つの質問

入れ歯 インプラントでよくある3つの質問

最後に、入れ歯 インプラントでよくある質問について解説します。

  • 質問1.インプラント治療ができないケースとは?
  • 質問2.入れ歯とインプラントの嚙み心地の違いは?
  • 質問3.入れ歯とインプラントの寿命の違いは?

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.インプラント治療ができないケースとは?

高血圧や心疾患、糖尿病、骨粗しょう症、呼吸器疾患などの全身疾患を持つ場合でも、軽度から中等度であれば治療は可能です。しかし、重症度が高い場合やこれらの疾患がコントロールされていない場合、インプラント治療は避けましょう。

さらに、歯周病も大きな問題であり、インプラントの治療の前に完全に治療しておく必要があります。また、成長期の若年層はインプラントの埋没リスクがあるため、年齢も考慮すべき要因です。

質問2.入れ歯とインプラントの嚙み心地の違いは?

インプラントの治療は、人工歯根を顎骨に埋め込むため、構造的に天然歯と同じように機能します。このため、インプラントは、天然歯と噛む感覚はほぼ変わりはありません。

一方、部分入れ歯は、歯肉や隣接する歯に金具を掛けて装着するため、噛む力が天然歯の約30%程度しか実感できません。また、取り外しが可能なため、正しく装着されていない場合、浮いた感じが生じる場合もあります。

質問3.入れ歯とインプラントの寿命の違いは?

インプラントは、適切なケアを続ければ、ほぼ永久的に使用可能とされています。人工歯の部分は時間とともに劣化する可能性がありますが、インプラント体そのものは一度埋め込むとトラブルがない限り長く使えます。

一方、部分入れ歯の寿命は材料によって異なり、プラスチック製は約3〜5年、金属製は約5〜6年です。入れ歯は変形や着色などが進んだり、天然歯が抜け落ちたりすると新しいものに交換が必要です。

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まとめ

まとめ

本記事では、入れ歯とインプラントの違いやメリット・デメリット、選ぶ際の決め手をご紹介しました。

入れ歯は手術が不要で、保険適用のため費用も安く、1か月~2か月程度で完成します。一方、インプラントには手術が必要なため、高額な費用がかかり、治療期間も3か月~1年程度かかります。

また、入れ歯は取り外して清掃が必要ですが、インプラントは天然歯と同じように歯磨きのみで問題ありません。

なお、入れ歯かインプラントかの決め手としては、費用や手入れを重視するなら入れ歯、噛み心地や審美面を重視するならインプラントがおすすめです。

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