【初心者向け】入れ歯における食事中のトラブル5選|食事を快適にするコツやよくある質問もご紹介!

入れ歯の悩み

食事の際に痛みを感じたり、食べづらいことから食事の意欲が失われたりなど、入れ歯での食事にストレスを抱えている人は少なくありません。しかし、原因を理解し適切に対処することで、入れ歯使用時の食事を快適にすることができます。

本記事では、入れ歯使用者が、食事のときに経験しやすいトラブルや具体的な解決策を紹介します。入れ歯における食事でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

入れ歯における食事中のトラブル5選

入れ歯における食事中のトラブル5選

入れ歯を使用している方は、時折食事中にさまざまな問題に直面することがあります。主なトラブルは次の5つです。

  • 食べるときに痛みを感じる
  • 温度や味覚を感じづらい
  • 自身の口臭が気になる
  • 入れ歯が外れてしまう
  • 食事がしづらい

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

1.食べるときに痛みを感じる

食事中の痛みは、入れ歯が口の形にあっていない場合に生じることが多いです。このような不快感がある場合、早急に歯科医に相談し、入れ歯を調整してもらいましょう。

また、食べ物が歯ぐきと入れ歯の間に挟まってしまい、痛みがともなうこともあります。隙間を最小限にするために、入れ歯安定剤の使用をおすすめします。

2.温度や味覚を感じづらい

総入れ歯の場合は上顎部分が義歯床で覆われてしまうため、食べ物の温度や食感、味覚の感受性が低下します。これにより、意図せず火傷を負ったり、食事の楽しみが減少したりすることが考えられます。食事の際には、これらの要素に特に注意を払って、安全かつ美味しく食事を楽しむ工夫をしましょう。

3.自身の口臭が気になる

入れ歯は適切な手入れを怠ると、歯垢や歯石が溜まり、口臭の主な原因となります。日常的に入れ歯専用のブラシや洗浄剤を活用して手入れを心がけることはもちろん、全体的な口腔ケアとして、歯ブラシやマウスウォッシュを使用して清潔を保つことが重要です。

なお、次のページでは入れ歯における臭いの原因やいやな臭いを防ぐ対処法を詳しく解説しています。また、入れ歯の臭いでよくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:入れ歯における臭いの原因は5つ|いやな臭いを防ぐ対処法やよくある質問もご紹介します! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

4.入れ歯が外れてしまう

歯ぐきの変化や噛むクセなどの影響で、入れ歯がずれたり、適合しなくなったりする場合があります。

使用者の口腔にあっていない入れ歯は、外れるリスクが高まり、食事の際に不便を感じる要因となります。このような状況に直面した場合、速やかに歯科医に相談し、調整を受けるのがおすすめです。

5.食事がしづらい

入れ歯の装着により、噛む力が以前と比べて弱まることがあります。これは、義歯が直接顎に乗っているためです。

この問題を克服するために、入れ歯の固定方法の最適化や効果的な噛み方に関するアドバイスを歯科医から受けましょう。また、食べ物を細かく切るなどの工夫も助けとなります。

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入れ歯での食事を快適にする5つのコツ

入れ歯での食事を快適にする5つのコツ

入れ歯における食事中のトラブルが理解できたところで、次は入れ歯での食事を快適にするコツを紹介します。

  • 入れ歯を調整・修理する
  • 入れ歯安定剤を試してみる
  • 調理方法を変えてみる
  • 食べ方を工夫する
  • 入れ歯洗浄剤を変えてみる

5つの項目をそれぞれ詳しくみていきましょう。

1.入れ歯を調整・修理する

最初はあっていた入れ歯でも、経時的に変わることがあります。もし、入れ歯での食事や日常生活に不便や痛みを感じたら、歯科医に相談しましょう。

入れ歯は一度作成したら終わりではなく、口腔内の変化に合わせて、定期的な調整や修理が必要です。なお、長く快適に使用するため、毎日の手入れも怠らないよう心掛けましょう。

2.入れ歯安定剤を試してみる

入れ歯安定剤の使用は、入れ歯の安定性を高めるために効果的な方法のひとつです。入れ歯と歯ぐきの密着度を向上させることで、食べ物が挟まることや入れ歯のずれを防止します。

特に、硬めの食べ物を摂取する際には、安定剤の力を借りることで食事の楽しさを取り戻すことができるでしょう。最近の安定剤は、口の中の違和感を最小限に抑え、薄く均一に広がる特性を持っています。

これにより、食べカスが入り込むのを効果的に防ぎつつ、入れ歯の装着感の違和感も軽減されます。自分にあった安定剤を選んで、快適な入れ歯生活を楽しみましょう。

3.調理方法を変えてみる

入れ歯使用者にとって、食事の満足度は調理方法の工夫により大きく左右されます。具体的な調理方法は、次の通りです。

  • 食材を小さくカットする
  • 食材を噛み切りやすく調理する
  • 食材をやわらかくするためによく煮込む
  • 肉の筋はしっかりと取り除く

ただし、野菜のみじん切りなど、食材を細かくしすぎるのは逆効果です。入れ歯の下に食材が挟まったり、飲み込みづらくなったりするリスクがあります。

4.食べ方を工夫する

入れ歯を使用すると、噛む力は約3割程度まで減少します。この変化を考慮し、食事の際の食べ方には工夫が求められます。

たとえば、口の中に大量の食べ物を一度に詰め込むのは避け、少量ずつ分けて噛むことがおすすめです。また、総入れ歯を使用する場合、噛み方にもコツが必要です。前歯で噛みきり、左右両側の奥歯でつぶすように噛むと良いでしょう。

前歯のみで食べ物を噛んだり、片側の奥歯で噛み続けたりといった癖がついてしまうと、入れ歯が浮き上がるリスクが高まります。その結果、入れ歯が外れやすくなることがあるので、注意が必要です。

5.入れ歯洗浄剤を変えてみる

入れ歯洗浄剤は大きく次の3種類に分かれます。

  • 発泡タイプ(過酸化水素系)
  • 酵素系
  • 次亜塩素酸系

それぞれの特性を考慮し、適切に使用することが大切です。次のページでは、入れ歯洗浄剤の注意すべきポイントを詳しく解説しています。

関連記事:入れ歯(義歯)洗浄剤の正しい使い方は5ステップ|注意すべきポイントやよくある質問もご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

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入れ歯における食事でよくある5つの質問

入れ歯における食事でよくある5つの質問

入れ歯における食事でよくある質問は、次の5つです。

  • 質問①ネバネバしたものを入れ歯で噛むとどうなる?
  • 質問②固いものを入れ歯で噛むとどうなる?
  • 質問③初めて入れ歯を入れた直後のおすすめの食事は?
  • 質問④インプラントにすると噛む力が強くなる?
  • 質問⑤入れ歯は毎食後に清掃するべきですか?

詳しくみていきましょう。

質問①ネバネバしたものを入れ歯で噛むとどうなる?

ネバネバした食品、例えばガムやキャラメルなどの粘着性が高いものは、入れ歯を使用している際には注意が必要です。これらの食品を噛むと、入れ歯がずれたり外れたりするリスクがあります。

また、入れ歯にこびりついてしまい、細菌が増殖する環境につながることも考えられます。したがって、ネバネバした食品の摂取を控えめにする、もしくは食後の清掃を徹底することが大切です。

質問②固いものを入れ歯で噛むとどうなる?

入れ歯を装着したまま固い食べ物を噛むと、入れ歯がずれてしまう可能性がある点に注意が必要です。

特に、保険適用の入れ歯は、人工歯や歯茎に接触する部分が「レジン」というプラスチック素材で作られています。そのため、過度な力で固いものを噛むと、入れ歯が破損するリスクがあります。

質問③初めて入れ歯を入れた直後のおすすめの食事は?

初めて入れ歯を入れた直後は、豆腐やおかゆなど、やわらかい食べ物から始めるのがおすすめです。固い食べ物を試す際には、一口サイズに切って、飲み物と共に食べると良いでしょう。

徐々に入れ歯の感覚に慣れることで、食べ物のかたさや咀嚼の難易度を自分自身で判断し、快適に食事を楽しむことができるようになります。

質問④インプラントにすると噛む力が強くなる? 

インプラントは入れ歯とは異なり、固定式の治療法で、自分の本物の歯に近い使用感を得られます。以下は、治療法ごとの噛む力の比較です。

すべて自分の歯100%
インプラント70~85%
部分入れ歯30~40%
総入れ歯10~20%

インプラント治療は使用感や見た目の美しさが優れているメリットがある反面、保険適用外の高額な治療費や手術が必要となるといったデメリットも持っています。

そのため、入れ歯からインプラントに切り替える際には、各治療法の利点と欠点を十分に比較し、最適な選択を行うことが重要です。

質問⑤入れ歯は毎食後に清掃するべきですか?

入れ歯は、食事の度に清掃しましょう。入れ歯を清潔にしないまま食事を続けていると、入れ歯と歯ぐきの間に食べ物のカスが挟まり、強い痛みを引き起こす可能性があります。定期的な清掃は非常に重要です。

もし、食後に洗い忘れた場合は、次の食事の後に、より時間と手間をかけて丁寧に洗浄しましょう。入れ歯の正しい手入れ方法については、次のページにて詳しく解説しています。

関連記事:【基本編】入れ歯の正しい手入れ方法は5つ|間違った仕方や手入れの手順、よくある質問をご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

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まとめ

まとめ

ここまで、入れ歯における食事中のトラブル、食事を快適にするコツなどを詳しく解説しました。

食事は生活の楽しみのひとつですが、入れ歯を使用する人にはさまざまな問題が生じてしまい、本来の楽しみを感じられないことがあります。入れ歯における食事中のトラブルを理解し、入れ歯に適した食事のコツを身につけましょう。

また、入れ歯は適切なお手入れにより、長持ちさせることができるだけでなく、使用時の快適さも向上します。毎日使う大切なアイテムとして、その清潔さと快適さを常に保ちたいものです。

なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作った入れ歯を長く使っていただきたい…!」という想いから種類に関わらず、全ての入れ歯に使用できる入れ歯洗浄剤とマウスピース洗浄剤を発売しています。

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