【歯科技工のプロが教える】シリコン入れ歯とは?メリットやデメリット、費用相場を徹底解説!

入れ歯の悩み

コンフォートとは、入れ歯の粘膜面に生体用シリコンをコーティングし、柔らかな肌触りを提供する特殊加工技術です。シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)は、総入れ歯や部分入れ歯の使用者に、快適性や咬合力の向上、安定した装着感をもたらします。

この記事では、シリコン入れ歯の概要や利用するメリット・デメリット、費用相場を詳しく解説します。入れ歯に関する悩みのある方は、ぜひ参考にしてみてください。

シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)とは?

シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)とは?

シリコン入れ歯(コンフォート・デンチャー)は、歯肉と接触する部分にシリコンを使用した入れ歯です。このシリコンは生体適合性が高く、アレルギー反応が少ない安全な材料で、柔軟性と吸着力を兼ね備えています。

これにより、入れ歯のズレや不快感が減少し、顎の動きに合わせて快適に適応します。また、食事時の痛みが軽減され、食べ物をより良く噛むことが可能です。

そして、シリコン入れ歯は、歯に引っかけるバネ(クラスプ)を使いません。これにより審美性が高まり、快適な使用感を提供します。

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シリコン入れ歯のメリットは4つ

シリコン入れ歯のメリットは4つ

続いて、シリコン入れ歯を使用するメリットをご紹介します。主に次の4つです。

  1. 保険の入れ歯より目立たない
  2. 痛くなくよく噛める
  3. 安定感があり外れにくい
  4. 外科手術が不要である

それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

1.保険の入れ歯より目立たない

シリコン入れ歯は、従来の保険適用入れ歯にありがちな目立つ金属の金具を使用しません。代わりに、歯肉の色に近いピンク色の留め具を採用しており、目立たない外観を実現します。

そのため、保険の入れ歯と比較して、シリコン入れ歯は審美性に優れ、自然な見た目を提供し、周囲に気付かれにくいメリットがあります。

2.痛くなくよく噛める

シリコン入れ歯は、硬いプラスチック製の歯肉接触面のところに、特殊な柔らかさを持つシリコンクッションを採用しています。このクッションが歯ぐきへの圧力を軽減し、噛む際の痛みを和らげます。

また、硬い食材もしっかりと噛めるため、食べるものを選びません。痛みの少ない快適な使用感と咀嚼を実現し、日常生活の質を向上させます。

3.安定感があり外れにくい

シリコン入れ歯は、口腔内の形状に合わせて作られた柔らかいシリコンによって、高い吸着力を発揮するのが特徴です。吸盤のように機能し、噛むときに発生する顎の横方向への動きに対しても安定感に優れています。

そのため、食事や会話の最中に入れ歯が外れにくくなります。また、歯ぐきと入れ歯の間に食べ物が挟まる心配も減り、使用者はより安心して食事を楽しめます。

4.外科手術が不要である

シリコン入れ歯は、インプラントのような外科手術が不要です。歯科医院で患者の口腔の型を取り、それを基にオーダーメイドで製作します。

外科手術を避けたい方も、安心して使用できる入れ歯です。

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シリコン入れ歯のデメリット

シリコン入れ歯のデメリット

シリコン入れ歯は多くのメリットがある一方で、デメリットがある点も留意しておきましょう。

まず、使用する初期段階では、厚みによる違和感が生じることがあります。また、シリコン素材は汚れが付着しやすいため、口腔衛生に注意が必要です。

時間が経過するにつれて、口腔内の状態変化に応じたメンテナンスや調整が必要になります。なお、破損した場合は修理が難しく、新たに作り直すケースもあります。

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シリコン入れ歯の費用相場

シリコン入れ歯の費用相場

シリコン入れ歯は保険適用外のため、費用は歯科医院によって異なります。一般的な費用相場は、以下の通りです。

総入れ歯(上下いずれか一方のみ)約400,000円~600,000円
部分入れ歯の場合約110,000円~600,000円

実際の費用は治療内容や使用する材料、歯科医院の方針などによって変動するため、具体的な見積もりは受診する歯科医院に確認しましょう。

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シリコン入れ歯の正しい手入れ方法

シリコン入れ歯の正しい手入れ方法

シリコン入れ歯は汚れが付きやすいため、日々の適切なメンテナンスが必須です。

まず、専用の入れ歯ブラシなどを使って汚れを落とします。次に、入れ歯専用の洗浄剤で一晩浸け置きます。

洗浄液に浸け置きした入れ歯を取り出し、浮き上がった汚れを流水でもう一度取ります。そして、しっかりと洗い流してください。

毎日の手入れで、入れ歯を清潔に保ちましょう。なお、次のページでは、入れ歯の手入れでよくある間違った仕方や手順を詳しく解説しています。

関連記事:【基本編】入れ歯の正しい手入れ方法は5つ|間違った仕方や手入れの手順、よくある質問をご紹介!

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入れ歯 シリコンでよくある3つの質問

入れ歯 シリコンでよくある3つの質問

ここでは、シリコン入れ歯でよくある質問にお答えします。

  • 質問1.シリコン入れ歯の治療期間は?
  • 質問2.シリコン入れ歯の寿命は?
  • 質問3.今使用している入れ歯をシリコン入れ歯にできる?

項目ごとに詳しく見ていきましょう。

質問1.シリコン入れ歯の治療期間は?

シリコン入れ歯の治療期間は、型取りから入れ歯装着まで約2ヵ月〜3ヵ月を要し、治療回数は約6回程度です。

ただし、これは一般的な目安であり、患者の口腔内の状況や具体的な治療計画により、所要期間や訪問回数は異なります。

質問2.シリコン入れ歯の寿命は?

シリコン入れ歯の寿命は、食生活や噛む力、手入れの状況により異なりますが、2〜5年程度の耐久性が期待できます。破損に強い特性を持つため、適切なメンテナンスを行えば長期間の使用が可能です。

また、保障がついている歯科医院もあり、シリコンが剥がれたり変質したりした場合、無償での修理サービスを受けられることもあります。事前にプランを確認しましょう。

質問3.今使用している入れ歯をシリコン入れ歯にできる?

基本的には、現在使用している入れ歯をシリコン入れ歯に変更することはできません。シリコン入れ歯にするためには、新たに入れ歯を製作する必要があります。

したがって、シリコン入れ歯への変更を検討する場合は、新しい入れ歯の製作に伴う費用と時間を考慮することが重要です。

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まとめ

まとめ

シリコン入れ歯は、フィット感、使用感、および審美性において秀でています。また、シリコン部分に薄い金属を組み込むことで、食事の際に食べ物の温度を感じやすくなり、より美味しく食事を楽しめます。

シリコン入れ歯は、日常生活の質を高める有効な選択肢のひとつです。自分に最適な入れ歯の選択や治療方法を検討して、毎日を快適に過ごしましょう。

なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作った入れ歯を長く使っていただきたい…!」という想いから、すべての入れ歯に使用できる入れ歯洗浄剤とマウスピース洗浄剤を発売しています。詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。

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