歯ブラシの硬さは大きく分けて「やわらかめ」「普通」「硬め」の3種類あります。自分に合った硬さはどれなのか、特徴やメリット・デメリットなど知りたいかたも多いのではないでしょうか。
本記事では、歯ブラシの硬さの種類や特徴について解説します。また、おすすめの歯ブラシの硬さや選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
歯ブラシの硬さの種類や特徴とは?
まず、歯ブラシの硬さの種類と特徴について解説します。
- やわらかい
- 普通
- 硬い
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.やわらかい
やわらかい歯ブラシは、歯や歯茎に優しい構造になっており、歯茎が敏感なかたや乳幼児、シニアのかたも安全に使用できます。ブラシの毛先は細くやわらかいので隅々まで届きやすく、歯周病の予防にも効果的です。
ただし、やわらかい毛はよごれを落とす力がほかの硬さのものに比べてやや劣り、定期的な交換が必要となるため、使用後はしっかりと乾燥させて定期的に新しい歯ブラシに交換しましょう。
2.普通
普通の硬さの歯ブラシは、幅広い年齢層のかたが使える硬さです。適切なブラッシング方法であれば、しっかりとよごれを落とせて、歯や歯茎を傷めません。
それぞれのメーカーで普通の硬さの歯ブラシがあり、ヘッドの形状や毛先の形、材質などさまざまなオプションから自分に合ったものを選べます。ドラッグストアやコンビニでも手軽に購入できるのも大きなメリットです。
3.硬い
硬めの歯ブラシは、よごれを落とす力が強く、清掃能力が高いのが特徴です。歯のよごれだけでなく、ぬめりなども取り除けるので爽快感のあるブラッシングができます。また、毛先が硬く耐久力があり傷みにくいため、寿命が長いのもメリットです。
しかし、歯のエナメル質にダメージを与えたり、歯茎を傷つけてしまう場合があります。硬めの歯ブラシを使用する際は、力を入れすぎず、やさしく磨くようにしましょう。
なお、歯ブラシの種類と特徴については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:【基本編】歯ブラシの種類と特徴|自分にぴったりの歯ブラシを使い分けよう!よくある質問もご紹介 – 歯科技工所|株式会社シケン コラム
おすすめの歯ブラシの硬さ
次は、おすすめの歯ブラシの硬さについて解説します。
- 「やわらかい」歯ブラシが向いている人
- 「普通」歯ブラシが向いている人
- 「硬い」歯ブラシが向いている人
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.「やわらかい」歯ブラシが向いている人
歯肉炎や歯周病の治療を受けているかたには、やわらかめの歯ブラシがおすすめです。硬めや普通の歯ブラシを使用して出血するかたは、やわらかめの歯ブラシに変えると症状が改善されます。
とくに、歯周病の改善を目指す場合は、毛先が細めの歯ブラシが歯周ポケットに入りやすいため、やわらかい歯ブラシを使用するとより効果的です。
2.「普通」歯ブラシが向いている人
虫歯や口内環境に問題がないかたは普通の硬さの歯ブラシがおすすめで、こどもからお年寄りまで幅広い年齢層に使える硬さです。
ただし、毛先がすぐに開いて寿命が短くなる場合があります。これはブラッシングの圧力が強すぎるのが原因で、歯と歯茎を傷めないためにも磨き方を改善する必要があります。やわらかめの歯ブラシでは清掃能力が物足りないと感じるかたは、普通の硬さを選ぶのがおすすめです。
3.「硬い」歯ブラシが向いている人
硬めの歯ブラシは、歯周病や歯肉炎のない人に適していて、歯石の除去やタバコやコーヒーによる着色よごれや口臭予防対策としても効果があります。
このため、しっかりと歯を磨きたいかたには硬い歯ブラシがおすすめです。しかし、硬い毛のブラシは清掃力が強力なため、力を入れすぎると歯のエナメル質や歯茎にダメージを与えてしまう可能性があります。
【症状別】歯ブラシの選び方
次に、症状別の歯ブラシの選び方について解説します。
- 虫歯が気になる人
- 歯周病が気になる人
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.虫歯が気になる人
虫歯予防に適した歯ブラシを選ぶには、ポイントがいくつかあります。まず、毛の硬さは「普通」を選びましょう。これにより、効果的にプラークを取り除けます。
次に、毛の太さも「普通」がおすすめです。細めや極細のブラシは、歯茎が弱いかたや歯周病が気になるかたには向いていますが、虫歯予防には向いていません。毛の形状はフラットまたは山ギリタイプが最適です。
これにより、歯の咬み合わせ部分や歯と歯茎の境目や歯間のよごれをしっかり除去できます。ヘッドのサイズは奥歯2本分の幅がおすすめです。より自分に合った歯ブラシを見つけるためには、歯科衛生士に相談してみましょう。
2.歯周病が気になる人
歯周病予防に適した歯ブラシを選ぶには、ヘッドの大きさや毛先の硬さ、そして毛先の形状が重要です。ヘッドの大きさは、上顎の前歯2本分が適しています。
毛先の硬さは「普通」が標準で、毛先の形状は「先細毛」または「超先細毛」が効果的で、歯茎が腫れている場合の毛先の硬さは「やわらかめ」がおすすめです。
歯茎が弱っている場合には、やわらかめの毛先で、毛の一本一本が細めか普通サイズのものを選びましょう。テーパード加工された毛先も、歯茎を傷つけにくく優しい使い心地です。
歯ブラシの硬さでよくある3つの質問
最後に、歯ブラシの硬さでよくある3つの質問について解説します。
- 歯磨きの方法で気にするポイントは?
- 歯ブラシを交換する目安は?
- 年齢別の歯ブラシの選び方は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.歯磨きの方法で気にするポイントは?
歯ブラシの正しい持ち方を知れば、歯を効果的に磨けます。歯ブラシをグーで握ってしまうと力が入りすぎて細かい動きができないため、鉛筆を持つように握りましょう。
それでも力が入ってしまう人は、親指や人差し指、中指の腹で歯ブラシの先をつまむ持ち方がおすすめです。少し不安定に感じるかもしれませんが、その分力が抜けて効果的な歯磨きができます。
歯磨きの際には、歯と歯の間を意識して磨くことが大切です。表面は自然に磨かれるので、歯と歯の間を丁寧に磨きましょう。
質問2.歯ブラシを交換する目安は?
歯ブラシの選び方も大切なポイントです。とくに、毛の硬さによって効果が変わるため、自分に合ったものを選びましょう。
また、歯ブラシの寿命も意識しましょう。毛先が開いてきたら新しいものに交換するタイミングです。使い古した歯ブラシを使い続けると十分に歯のよごれを取り除けず、虫歯や歯茎のトラブルの原因になります。
もし、新しい歯ブラシが短期間で劣化する場合は、力を入れすぎている可能性が高いため、ペンを握るように優しく持って毛先を傷めないよう注意が必要です。
なお、歯ブラシの交換時期については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:【歯科技工のプロが教える】歯ブラシの交換時期はいつ?適切な交換頻度や長く使い続けるデメリットをご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム
質問3.年齢別の歯ブラシの選び方は?
歯ブラシは、使用者の年齢や歯の成長段階に応じてさまざまなタイプがあります。幼児向け歯ブラシは、ハンドルが太くて短いため握りやすさはありますが、奥まで届きにくい構造です。
また、ヘッドが小さめで、安全に使用できるよう考えられています。仕上げ用の歯ブラシは、保護者が幼児の歯磨きを仕上げる際に使いやすいデザインで、ヘッドは幼児用と同じサイズですが持ち手が長めです。
学童期用の歯ブラシは、歯並びが不揃いな時期に対応できる小さめのヘッドが特徴で、ハンドルは少し長く、奥まで届きやすくなっています。
なお、乳歯が永久歯に生え変わったら、成人用の歯ブラシに交換する時期です。しっかりとした磨き心地と広い範囲をカバーできるため、永久歯を効果的にケアできます。
まとめ
本記事では、歯ブラシの硬さの種類や特徴、おすすめの歯ブラシの硬さや選び方について解説しました。
歯ブラシの硬さには、それぞれ特徴があり、得られるメリットも異なります。間違った硬さの歯ブラシを選び使い続けると、口内環境の悪化を招き、虫歯や歯周病の原因にもなります。
自分に合った硬さの歯ブラシを選ぶことがポイントです。また、正しいブラッシングを心がけることで、虫歯や歯周病のない健全な口内環境を維持できます。自分に合った歯ブラシを見つけて、毎日のケアを心がけましょう。
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