歯ブラシの正しい洗い方を知らないという方も多いのではないでしょうか。正しい洗い方を知らない場合、雑菌が増殖し、口内だけでなく体にも悪影響を与える可能性があります。
本記事では、歯ブラシの正しい洗い方について解説します。また、保管方法や除菌方法についても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
歯ブラシの雑菌が増える原因は?
歯ブラシの使用後に植毛部分に水分が残ると、プラークや食べかすが溜まりやすくなり、細菌が増殖してしまいます。
歯ブラシを清潔に保つためには、しっかりとした洗浄と乾燥が欠かせません。適切な手入れができていないと雑菌が増えやすくなり、口腔内の健康に悪影響をおよぼします。このため、定期的に歯ブラシを交換するのもおすすめです。
不衛生な歯ブラシを使用するリスク
毎日使用する歯ブラシは、口腔内の健康を守るために常に清潔にしましょう。使用後の歯ブラシには多くの細菌が付着しており、正しい管理ができていないと、口に細菌が戻る可能性があります。
もし、免疫力が低下している場合、歯茎が腫れる歯肉炎などの病気にもかかるため、歯ブラシの清潔さを維持するのが非常に大切です。
歯ブラシの正しい洗い方は3ステップ
次に、歯ブラシの正しい洗い方について解説します。
- ステップ1.流水をかけてしっかりとすすぐ
- ステップ2.コップに水を溜めて洗う
- ステップ3.植毛部を揉み洗いする
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
ステップ1.流水をかけてしっかりとすすぐ
歯ブラシを使用した後は、食べかすやよごれが付着しているため、強めの流水でしっかりと洗い流しましょう。短時間でサッと洗うのではなく、約10秒ほどかけて食べかすやよごれが残らないように丁寧な洗浄を心がけてください。
歯ブラシを丁寧に洗浄すると、雑菌の繁殖を防げるため、次回の歯磨きも安心です。また、歯磨きする前にうがいをし、口のなかをある程度綺麗な状態にしてから歯磨きするのもおすすめです。
ステップ2.コップに水を溜めて洗う
コップに歯ブラシのヘッドが浸る程度の水を溜め、歯ブラシのヘッドをコップのなかでシャカシャカと動かしましょう。とくに、細かい歯垢や食べかすが取り除けるように、歯ブラシを水中でしっかりと動かします。
次に、流水を使って歯ブラシ全体を丁寧に洗い流しながら、指を使って残ったよごれが確実に落ちるようにしてください。
ステップ3.植毛部を揉み洗いする
歯ブラシを流水でしっかりすすいだ後、毛の間や根元によごれが残っていないか確認し、丁寧に指で揉み洗いをします。
歯間に絡まる食べかすは取りづらいため、歯間ブラシや糸ようじを使ってあらかじめ大きなよごれを取り除くとより効果的です。食べかすが残りやすい部分は指でしっかりと洗いましょう。必要に応じて歯間ブラシも併用すると、歯ブラシ自体も清潔に保てます。
歯ブラシの正しい保管方法
次に、歯ブラシの正しい保管方法について解説します。
- 歯ブラシを乾燥させる
- 他の歯ブラシと毛先が触れ合わないように注意する
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.歯ブラシを乾燥させる
歯ブラシの保管方法は、雑菌の増殖を防ぐためにとても大切です。使用後はしっかりと乾燥させるため、タオルやキッチンペーパーを使ってブラシの水分を十分に拭き取ります。
また、風通しのよい場所に保管しましょう。乾燥が不十分だと雑菌の繁殖につながるため、湿気の多い場所での保管は避けてください。さらに、予備の歯ブラシを用意して交互に使用するのもおすすめです。
2.他の歯ブラシと毛先が触れ合わないように注意する
家族で暮らしている場合、歯ブラシを同じコップやスタンドにまとめて保管している家庭も多いですが、衛生的にはよくありません。歯ブラシ同士が接触すると雑菌が簡単に移動してしまい、実質的に歯ブラシを共有している状態になります。
歯ブラシは個別のコップやスタンドに保管して触れ合わないようにしましょう。保管容器も定期的に洗うようにすれば、衛生的な状態を保てます。
歯ブラシを除菌する方法は3つ
次に、歯ブラシを除菌する方法について解説します。
- 専用の消毒液を使用する
- 歯ブラシ用の除菌器を使用する
- 重曹を使用する
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.専用の消毒液を使用する
市販の消毒液であれば、歯ブラシに繁殖した菌をしっかり除去し、衛生的な状態を保てます。なお、歯ブラシ専用の除菌剤には、スプレータイプと液剤タイプがあります。
液剤には、使用後すぐに除菌できるタイプや週に1回一晩つけて使用するタイプなどがあるため、自身の生活習慣に合ったタイプを選んで歯ブラシを清潔に保つためのケアを心がけましょう。
2.歯ブラシ用の除菌器を使用する
歯ブラシ専用の除菌器は、一般的に紫外線(UV)を利用してヘッド部分を効果的に除菌するものです。キャップ式やスタンド式などの異なるタイプがあり、価格帯も数千円から数万円と幅広いため、使用者の予算や好みに応じて選べます。
液体消毒やつけ置きの手間が省けるため、素早く歯ブラシを清潔に保ちたい方におすすめです。初期投資はやや高めですが、日常の負担を軽減できるメリットがあります。
3.重曹を使用する
「重曹」は家庭でよく使われる掃除アイテムの1つですが、歯ブラシの除菌にも役立つアイテムです。重曹は食品にも使われる安全性の高い物質で、市販の消毒剤よりも安心して使用できます。
重曹水を作る場合、コップに水100mlと小さじ1杯の重曹を混ぜて歯ブラシのヘッドを一晩つけておくだけです。使用後は流水でよく洗い流してください。重曹水の抗菌効果は市販の消毒液よりも弱いため、用途に応じて使い分けましょう。
なお、歯ブラシの適切な消毒方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:歯ブラシは消毒できる?やってはいけない消毒方法から正しいお手入れまで詳しく解説!
歯ブラシの洗い方でよくある3つの質問
次に、歯ブラシの洗い方でよくある質問について解説します。
- 歯ブラシでやってはいけない除菌方法は?
- 歯ブラシの適切な交換頻度は?
- 歯ブラシ用の除菌グッズとは?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.歯ブラシでやってはいけない除菌方法は?
歯ブラシの衛生管理は、正しい方法を選ぶ必要があります。熱湯や電子レンジでの加熱による消毒は避けましょう。歯ブラシの多くはプラスチック製であり、耐熱温度を超えると変形や劣化のおそれがあります。
また、アルコール消毒や漂白剤は歯ブラシには使用できません。アルコールはプラスチックを変色させる可能性があり、漂白剤は毛を傷めます。このため、専用の歯ブラシ除菌スプレーを使用するのがおすすめです。
質問2.歯ブラシの適切な交換頻度は?
歯ブラシは毎日の口内ケアに欠かせないアイテムですが、使用を続けると雑菌が蓄積して不衛生になります。どれだけしっかりと手入れをしていても、月に一度は新しい歯ブラシに交換するのがおすすめです。
毛先が広がった状態の歯ブラシでは歯間のよごれをきれいに除去できないため、効果が薄れてしまいます。健康な口腔環境を維持するためには、歯ブラシを定期的に交換することが大切です。
なお、歯ブラシの交換時期については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:【歯科技工のプロが教える】歯ブラシの交換時期はいつ?適切な交換頻度や長く使い続けるデメリットをご紹介!
質問3.歯ブラシ用の除菌グッズとは?
歯ブラシを清潔に保つためには、紫外線除菌器や除菌剤などの除菌グッズが便利です。紫外線除菌器は、使用後の歯ブラシをセットするだけで紫外線の力を利用して短時間で効率的に除菌できます。
これらのグッズを活用すれば、細菌の繁殖を防いで常に清潔な歯ブラシを使い続けられるため、口腔内の健康維持にも効果的です。
まとめ
本記事では、歯ブラシの正しい洗い方や保管方法、除菌方法について解説しました。
歯ブラシの正しいケアを理解することは、口腔衛生を守るためには欠かせません。不衛生な歯ブラシの使用は、雑菌の増殖につながり、健康リスクを高めます。
歯ブラシを正しく洗うためには、まず流水でしっかりと洗い、次にコップに水を貯めて歯ブラシを洗い、最後に植毛部を揉み洗いするのがおすすめです。除菌には、専用消毒液や除菌器、重曹のいずれかを使用すれば、より衛生的な状態を維持できます。
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