【歯科技工のプロが教える】マウスピース洗浄の頻度は?基本的な洗浄手順や注意点を徹底解説!

お口の悩み

マウスピースの審美性や機能性を保つには、適切な洗浄が欠かせません。汚れたまま使用を続けると、見た目だけでなく、さまざまな口腔内トラブルにつながるため注意が必要です。

本記事では、マウスピースの洗浄が必要な理由や基本的な洗浄手順を詳しく解説します。注意点やよくある質問も紹介しているので、マウスピースの洗浄に関するお悩みがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

マウスピースの洗浄が必要となる4つの理由

マウスピースの洗浄が必要となる4つの理由

マウスピースの洗浄を怠ると、口腔内の環境に対するリスクが高まります。主に次の4つの理由が考えられます。

  1. 口臭の原因になる
  2. 着色と変色につながる
  3. 虫歯や歯周病のリスクが高まる
  4. マウスピースが劣化しやすい

それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

1.口臭の原因になる

マウスピースに付着した汚れを放置すると、カビや細菌の増殖が促され口臭の原因になります。

また、マウスピースを装着している間は唾液の分泌が減少し、通常より口腔内の洗浄作用が低下します。これにより口臭が強まるリスクもあるのです。

口臭は単なる不快感だけでなく、口腔内の環境悪化や病気を引き起こす可能性も考えられます。そのため、マウスピースは定期的に洗浄し、口腔内の環境を清潔に保つことが重要です。

2.着色と変色につながる

マウスピースの洗浄が不十分な場合、食べ物や飲み物の色素、着色成分がマウスピースの表面に付着しやすくなります。これにより、着色や変色が発生し、マウスピースの透明性や美しさが損なわれてしまうのです。

マウスピースの美しさと機能性を維持するためには、適切な洗浄が欠かせません。丁寧に洗浄し、食べ物や飲み物による汚れを取り除くことが重要です。

3.虫歯や歯周病のリスクが高まる

基本的にマウスピースは長時間装着しているため、マウスピースが汚れているということは、歯自体にも汚れが付着しやすくなります。このような状態が続けば、虫歯や歯周病を引き起こし、矯正治療の期間も延びる場合があります。

マウスピースの洗浄はもちろん、歯の清掃も重要です。特に矯正中は唾液の分泌が減少しやすいため、通常よりも念入りな手入れが必要です。

水洗いと洗浄剤を併用することで、口腔内を清潔に保ち、虫歯や歯周病のリスクを減らしましょう。定期的な歯科医院でのクリーニングも効果的です。

4.マウスピースが劣化しやすい

洗浄不足や不適切な洗浄方法は、マウスピースの劣化を早める原因です。汚れや細菌の蓄積は、マウスピースの材質を変質させます。劣化を防ぐためにも、正しい手入れは欠かせません。

また、汚れが積み重なると、マウスピースの表面が覆われ、歯列の移動に影響を与える恐れがあります。マウスピースの効果を低下させるだけでなく、口腔内の健康にも悪い影響を及ぼすため、定期的な洗浄と正しい手入れを心掛けましょう。

CTA_おくちコラム

マウスピースの最適な洗浄頻度

マウスピースの最適な洗浄頻度

マウスピースは基本的に毎日洗うことを推奨します。マウスピースは食事の前に外すため、食後マウスピースを装着する前に洗うと清潔です。

可能であれば、取り外すたびに水洗いするのが理想的ですが、外出先などで難しい場合は、最低限1日に1回は洗浄しましょう。加えて、週に1〜2回を目安に専用の洗浄液を使用して、殺菌や消臭するのもおすすめです。

CTA_おくちコラム

マウスピースの基本的な洗浄手順は5ステップ

マウスピースの基本的な洗浄手順は5ステップ

マウスピースの洗浄が必要な理由が理解できたところで、次はマウスピースの基本的な洗浄手順を紹介します。

  • ステップ1.マウスピースを取り外す
  • ステップ2.汚れを除去する
  • ステップ3.専用の洗浄剤を使用する
  • ステップ4.丁寧に洗い流す
  • ステップ5.しっかりと乾燥させる

各項目を詳しく見ていきましょう。

ステップ1.マウスピースを取り外す

洗浄を始める前に、マウスピースを取り外しましょう。歯ブラシの柄や指先を用いて、ゆっくりと均等に力を加えながら引き抜きます。

急激な力や不均等な圧力を避けることで、マウスピースを歪めたり傷をつけたりせず安全に取り外せます。

ステップ2.汚れを除去する

マウスピースを取り外したあと、ぬるま湯か水を使用して軽く洗浄します。

指や柔らかい歯ブラシを用いて、表面の汚れや食べ物のカスを丁寧に取り除きます。マウスピースの表面や歯列の凹凸に沿って優しくブラッシングしながら、汚れをしっかり除去しましょう。

マウスピースは、ポリエチレンテレフタラートやポリウレタンなど熱可塑性の素材で作られており、熱に弱い特性を持っています。そのため、熱湯は避けましょう。

ステップ3.専用の洗浄剤を使用する

毎日の水洗いと併用して、週に1〜2回程度、専用の洗浄剤を使用して目に見えない細菌までしっかり除去しましょう。マウスピース洗浄に最適な成分を含んだ洗浄剤は、汚れや細菌を効率よく取り除き、マウスピースの透明性を維持します。

なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作ったマウスピースを長く使っていただきたい…!」という想いから種類に関わらず、全てのマウスピースに使用できるマウスピース洗浄剤を発売しています。

歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が提供する「マウスピースPROウォッシュ」について詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。

⇒お口のお店のサイトはこちらから

ステップ4.丁寧に洗い流す

洗浄剤や汚れをしっかり落とすために、流水やぬるま湯で丁寧に洗い流しましょう。

残った洗浄剤は口腔内トラブルを引き起こすリスクがあるため、マウスピースの細部までしっかり洗い流すことが重要です。十分なすすぎにより、マウスピースは清潔で快適な使用感を維持します。

ステップ5.しっかりと乾燥させる

マウスピースの洗浄が完了したら、しっかり乾燥させましょう。まず、洗浄後のマウスピースから余分な水分を拭き取り、そのあと、清潔なタオルやティッシュを敷いた専用のケース内で完全に乾燥させます。

湿った状態で保管すると、細菌やカビが繁殖しやすくなるため、十分な乾燥が必要です。専用ケースでの乾燥は、マウスピースの誤落下や紛失を防ぐ働きもあるためおすすめです。

一方、使用しているマウスピースによっては乾燥不可のタイプもあります。歯科医のアドバイスを参考に、マウスピースにあわせて正しい洗浄方法を身につけましょう。

CTA_おくちコラム

マウスピースを洗浄する際の注意点は4つ

マウスピースを洗浄する際の注意点は4つ

続いて、マウスピースを洗浄する際の注意点を紹介します。主に次の4つです。

  1. 煮沸消毒は避ける
  2. アルコール消毒は避ける
  3. 研磨剤入りの歯磨き粉は使用しない
  4. 柔らかいタイプの歯ブラシを使用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.煮沸消毒は避ける

マウスピースは熱に弱い素材で作られているため、煮沸消毒は厳禁です。沸騰したお湯にマウスピースを漬けると、変形や溶解のリスクがあり、装着できなくなる恐れがあります。

また、熱湯だけでなく、高温の環境下での洗浄や保管も避けるべきです。直射日光の下や車内など、温度が急激に上昇する場所での保管もマウスピースの変形を引き起こす可能性があります。

2.アルコール消毒は避ける

マウスピースのアルコール消毒は避けましょう。アルコールの使用は、マウスピースの変色や変形を引き起こす可能性があります。

マウスピースを除菌したい場合は、アルコール消毒の代わりにマウスピース専用の洗浄液を使用するのがおすすめです。これにより、効果的に除菌しながらマウスピースの材質を保護することができます。

3.研磨剤入りの歯磨き粉は使用しない

マウスピースの洗浄には、研磨剤入りの歯磨き粉の使用を推奨しません。研磨剤はマウスピースの表面を傷つけ、細かな傷に汚れが蓄積し、細菌の増殖や口臭の原因になります。

水だけで汚れが落ちない場合は、歯磨き粉の代わりにマウスピース専用の洗浄液を使用しましょう。マウスピースを傷つけることなく汚れを除去できます。

4.柔らかいタイプの歯ブラシを使用する

マウスピースの洗浄に歯ブラシを使用する際は、柔らかいタイプのものを選びましょう。硬い歯ブラシは、マウスピースの表面を傷つけるリスクがあります。

また、優しく丁寧にブラッシングするよう心がけましょう。これにより、マウスピースを長持ちさせ、常に清潔な状態を維持することが可能です。

CTA_おくちコラム

マウスピース洗浄の頻度でよくある3つの質問

マウスピース洗浄の頻度でよくある3つの質問

ここでは、マウスピース洗浄の頻度でよくある質問にお答えします。

  • 質問1.マウスピース矯正のアライナー洗浄で注意すべき点は?
  • 質問2.マウスピースの洗浄剤を選ぶ際のポイントは?
  • 質問3.マウスピース洗浄剤は入れ歯用でも代用できる?

それぞれ詳しく解説します。

質問1.マウスピース矯正のアライナー洗浄で注意すべき点は?

アライナーは熱に弱いため、熱湯での洗浄は厳禁です。また、研磨剤が含まれている歯磨き粉はアライナーを傷つける可能性があるため使用を避けましょう。

水やぬるま湯で汚れを洗い流し、細かい凹凸は指や柔らかい歯ブラシを使用し、優しくブラッシングしてください。そして洗浄後は、しっかりと乾燥させることが重要です。

これらの点に注意して、清潔で快適なマウスピース矯正生活を送りましょう。

質問2.マウスピースの洗浄剤を選ぶ際のポイントは?

マウスピースの洗浄剤を選ぶ際のポイントは、主に次の4つです。

  • 1.洗浄方法
  • 2.洗浄時間
  • 3.洗浄・除菌効果
  • 4.成分

詳しくは、次のページにて解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【2023年最新】おすすめのマウスピース洗浄剤3選|選ぶ際のポイントや正しい使い方を徹底解説!

質問3.マウスピース洗浄剤は入れ歯用でも代用できる?

マウスピース洗浄には、マウスピース専用の洗浄剤を使用することを推奨します。入れ歯用の洗浄剤は、マウスピースの素材にあわない成分を含んでいるケースがあり、マウスピースの材質や強度に影響を与える恐れがあります。

特に矯正用マウスピースは精密な装置であり、材質が変質・変形すると機能が損なわれるリスクがあるため、専用の洗浄剤を選ぶことが重要です。

なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作ったマウスピースを長く使っていただきたい…!」という想いから種類に関わらず、全てのマウスピースに使用できるマウスピース洗浄剤を発売しています。

歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が提供する「マウスピースPROウォッシュ」について詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。

⇒お口のお店のサイトはこちらから

CTA_おくちコラム

まとめ

まとめ

正しくマウスピースを活用するには、適切な洗浄と管理が欠かせません。汚れたマウスピースをそのまま使用し続けると、口腔内の細菌増殖や口臭、虫歯・歯周病のリスクが高まり、本来のマウスピース効果が得られなくなります。

この記事で紹介した洗浄方法や注意点を守り、トラブルを防ぎながら治療を進めましょう。毎日の手入れを習慣化させて、清潔なマウスピースを維持することが大切です。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

ランキング

  1. 1

    【歯ぎしり・食いしばり対策に】マウスピースの効果は4つ|種類や注意点、よくある質問まで徹底解説!

  2. 2

    【2024年最新】口臭ケアグッズおすすめ10選|選び方のポイントやよくある質問もご紹介します!

  3. 3

    保険適用になる入れ歯の値段相場を解説|値段に違いがある理由やよくある質問もご紹介します!

新着記事 オススメ 特集記事
  1. 歯ブラシの根元の汚れ(カス)とは?歯ブラシの正しいお手入れや保管方法を詳しくご紹介!

  2. 「徳島ガンバロウズ」のオフィシャルスポンサーになりました!

  3. マウスピース矯正できない7つの例とは?できない例に該当する場合の選択肢も徹底解説!

  1. 歯ブラシの根元の汚れ(カス)とは?歯ブラシの正しいお手入れや保管方法を詳しくご紹介!

  2. マウスピース矯正できない7つの例とは?できない例に該当する場合の選択肢も徹底解説!

  3. 入れ歯洗浄剤における「部分入れ歯」と「総入れ歯」の違いは?目的別の選び方やおすすめの洗浄剤をご紹介!

  1. 歯ブラシの根元の汚れ(カス)とは?歯ブラシの正しいお手入れや保管方法を詳しくご紹介!

  2. マウスピース矯正できない7つの例とは?できない例に該当する場合の選択肢も徹底解説!

  3. 入れ歯(義歯)洗浄剤の正しい使い方は5ステップ|注意すべきポイントやよくある質問もご紹介!

TOP