いびき用マウスピースとは?メリットや治療ができないケース、装着までの流れをご紹介!

お口の悩み

睡眠中のいびきは、本人だけでなく周りの人にも影響を与える問題です。このような悩みを解消する方法の1つとして「いびき用マウスピース」が注目されています。

本記事では、いびき用マウスピースの概要やメリット、治療ができないケース、装着までの流れをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

編集部バナー

いびき用マウスピースとは?

いびき用マウスピースとは?

いびき用マウスピース「スリープスプリント」は、下顎をわずかに前方に移動させ、上顎と下顎を固定します。これにより、仰向けで眠る際にも下顎が下がらず、気道が開かれた状態が保てます。

その結果、呼吸がしやすくなり、無呼吸やいびきが発生するリスクを減少させる効果が高いです。このマウスピースは、いびきに悩む方にとって、快適な睡眠をサポートする有効な手段の1つです。

CTA_おくちコラム

いびきをマウスピースで治療するメリットは3つ

いびきをマウスピースで治療するメリットは3つ

次は、いびきをマウスピースで治療するメリットについて解説します。

  • 身体への負担が少ない
  • 定期的な通院が必要ない
  • 持ち運びしやすい

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.身体への負担が少ない

マウスピースを装着すれば、下顎を前方に移動させ、気道を広げる効果が得られます。このため、酸素の通りが改善され、睡眠時無呼吸症候群の症状を軽減します。

また、CPAP治療に比べて、患者自身が感じる違和感が少なく、より多くの方にとって使いやすい治療方法です。さらに、身体への負担も少なく、安全性が高い点が特徴です。

2.定期的な通院が必要ない

マウスピースは、作成後の定期的な通院が不要です。耐久性の高いプラスチックで作られており、おおよそ5年間の使用が見込まれます。

また、必要な場合には調整やメンテナンスを実施すれば、長期間にわたり安定した使用が可能です。このため、マウスピースは忙しい方や継続的なケアを希望する方に適しています。

3.持ち運びしやすい

マウスピースは、機械を装着する必要がないため、持ち運びに便利です。コンパクトなサイズであるため、外出先でも手軽に使用が可能です。

さらに、旅行や出張など、荷物をできるだけ少なくしたい場面でも、問題なく持ち運べます。このため、マウスピースは、普段の生活から特別な予定まで、どこでも安心して使用できるアイテムです。

CTA_おくちコラム

いびきのマウスピース治療ができないケースは3つ

いびきのマウスピース治療ができないケースは3つ

次は、いびきのマウスピース治療ができないケースについて解説します。

  • 歯が20本未満しかない
  • 顎関節や鼻に疾患がある
  • 心身症を患っている

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.歯が20本未満しかない

スリープスプリントやマウスピースは、装着時に歯で固定しなければなりません。しかし、歯の本数が少ない方の場合、適切に固定ができず、装着が困難になる可能性があります。

歯が20本未満の場合は、スプリントやマウスピースが安定せず、すぐに外れてしまう可能性が高く、十分な効果を得るのが難しい場合があります。このような状況では、ほかの治療法を検討しなければなりません。

2.顎関節や鼻に疾患がある

顎関節に問題がある場合、スリープスプリントを使用すると、装着時に不快感や痛みを感じる可能性があります。とくに、睡眠中に継続して使用するのが難しいケースも少なくありません。

また、鼻に異常がある場合、鼻呼吸が困難になるケースがあり、スリープスプリントが向いていません。このため、耳鼻科で鼻の状態を診断して、必要な治療を受けましょう。

3.心身症を患っている

心身症は、精神的なストレスが身体に影響をおよぼして、さまざまな症状を引き起こす病気です。このような症状を抱える方は、いびきのマウスピースを治療する際に、不安や違和感が生じる場合があります。

このため、心身症を患っている場合、マウスピース治療が適さない可能性もあります。治療を検討する際には、医師としっかり相談して、心身の状態に合わせた対処法を選びましょう。

CTA_おくちコラム

マウスピース装着までの流れ

マウスピース装着までの流れ

マウスピースを装着するまでの一般的な流れは、以下のとおりです。

  • 問診・検査

医師による問診と口腔内の検査の実施。さらに、歯石除去なども行い、歯の健康状態を確認する

  • 型取り

歯の型取りをして、上下の噛み合わせを把握する。このデータをもとにマウスピースを製作する

  • マウスピースの装着

完成したマウスピースを装着して、安定性や違和感を確認する。1週間ほど仮装着する

  • 調整

仮装着後、問題があれば調整して、最終的に固定する

  • メンテナンス

定期的にマウスピースの状態をチェックして、必要に応じてメンテナンスを実施する

CTA_おくちコラム

マウスピースの洗浄方法

マウスピースの洗浄方法

次は、マウスピースの洗浄方法について紹介します。

  • 歯ブラシで軽く磨く
  • 入れ歯洗浄剤を使用する

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.歯ブラシで軽く磨く

マウスピースを外した後は、やわらかめの歯ブラシで軽く磨くと、表面や内側に付着したよごれを除去できます。専用の洗浄液は必要なく、冷たい水道水で洗うだけで十分です。

水の温度が高すぎるとマウスピースが変形する可能性があるため、注意しなければなりません。また、強く磨いたり、研磨剤入りの歯磨き粉を使用したりすると、マウスピースが傷つく場合があるため、優しく扱いましょう。

2.入れ歯洗浄剤を使用する

歯ブラシでのクリーニングだけでは、マウスピースのよごれを十分に取り除くのは難しいです。このため、入れ歯洗浄剤を活用すれば、頑固なよごれを徹底的に除去できます。

さらに、入れ歯洗浄剤を使用すると、ニオイの原因を取り除き、除菌効果も期待できます。入れ歯洗浄剤は、ドラッグストアや薬局などで手軽に購入可能です。

なお、おすすめのマウスピース洗浄剤については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【2023年最新】おすすめのマウスピース洗浄剤3選|選ぶ際のポイントや正しい使い方を徹底解説!

CTA_おくちコラム

いびき用マウスピースでよくある3つの質問

いびき用マウスピースでよくある3つの質問

最後に、いびき用マウスピースでよくある質問について紹介します。

  • 質問1.いびきのメカニズムとは?
  • 質問2.マウスピースの適切な保管方法は?
  • 質問3.いびきを治すためのマウスピースの種類は?

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.いびきのメカニズムとは?

いびきは、睡眠中に気道が狭くなり、息を通す際に生じる気流の乱れによって鼻や喉が振動して発生する音です。この現象は、睡眠中に必要以上のエネルギーを使って呼吸を維持するため、睡眠の質を大きく損ないます。

上気道抵抗症候群では、睡眠時無呼吸症候群のように呼吸は止まりませんが、深い睡眠が妨げられ、疲労感を引き起こす可能性があります。

質問2.マウスピースの適切な保管方法は?

昼間にマウスピースを使わない場合は、清掃後、乾燥や高温を避けた場所で保管しましょう。マウスピースは、乾燥に弱い性質を持つため、乾燥した場所に置くと変形するリスクがあります。

専用ケースに水を入れて保管するのが最適ですが、旅行中などで持ち運ぶ場合は、水が漏れるのを防ぐために、湿らせたガーゼで包んで保管すると安心です。適切な保管方法により、マウスピースを良好な状態に保てます。

なお、マウスピースの正しい保管方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【歯科技工のプロが教える】マウスピースの正しい保管方法|洗い方やよくある質問まで徹底解説!

質問3.いびきを治すためのマウスピースの種類は?

いびきを治すためのマウスピースには、以下の2種類があります。

  • 上下顎一体型

上顎と下顎が一体化しているため、装着が簡単で製作コストが低いのが特徴。舌の後退を防ぎ、いびきを軽減する効果が期待されているが、個々の顎にフィットしない場合は違和感が生じやすく、調整の幅も限られている

  • 上下顎分離型

上顎と下顎が別々で、より精密な調整が可能。顎の位置が原因でいびきが発生する場合に効果的で、一体型よりもコストが高く、慣れるまでに時間がかかる場合がある

CTA_おくちコラム

まとめ

まとめ

本記事では、いびき用マウスピースの概要やメリット、治療ができないケース、装着までの流れをご紹介しました。

いびき用マウスピースは、仰向けで眠る際にも下顎が下がらず、気道が開かれた状態を保つため、呼吸がしやすくなり、無呼吸やいびきが発生するリスクを減少させる効果があります。

マウスピースは、身体への負担が少なく、定期的な通院が不要で、持ち運びしやすいのがメリットです。しかし、歯が20本未満である場合や顎関節や鼻、心身症を患っている方は治療ができない可能性があります。

このため、専門医に適切な治療を受けたり、マウスピースの治療が可能か相談したりするのがおすすめです。また、マウスピースは、歯ブラシや入れ歯洗浄剤を使って、毎日清潔に保つようにしましょう。

編集部バナー

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP