マウスピースの正しいお手入れ方法はご存知でしょうか。専用の洗浄剤を用いて洗うと、マウスピースを傷つけず清潔に使い続けられます。
この記事では、マウスピース用の洗浄剤の選び方や正しい使い方をわかりやすく解説します。おすすめの洗浄剤も紹介するので、マウスピースの黄ばみや汚れにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
マウスピース専用の洗浄剤が必要な理由
マウスピースを洗う際、歯磨きペーストを使用して歯ブラシで磨くのは控えましょう。
多くの歯磨きペーストには研磨剤が含まれており、マウスピースの表面に傷を与える可能性があります。傷がつくと、その部分が細菌の温床となり、繁殖しやすくなります。
しかし、隅々の隠れた汚れや細菌は、水やブラシのみでは完全には除去できません。放置してしまうと繁殖した細菌が口臭の原因や病気を引き起こす可能性があります。なお、熱湯もマウスピースの変形の原因となり得るので避けましょう。
つまり、マウスピースのお手入れには、専用の洗浄剤や使用が推奨されている製品を選択するのがとても重要といえます。
マウスピースの洗浄剤を選ぶ際のポイントは4つ
マウスピース専用の洗浄剤の重要性について理解できたところで、次に選ぶ際のポイントを紹介します。主に次の4つです。
- 洗浄方法
- 洗浄時間
- 洗浄・除菌効果
- 成分
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.洗浄方法
洗浄剤には「つけ置きタイプ」と「スプレー・泡タイプ」の2種類が存在します。使用するシチュエーションや洗浄スタイルに応じて、最適なタイプを選択しましょう。
つけ置きタイプ
「つけ置きタイプ」は、容器を置くスペースがあれば、家でのお手入れに最適です。40〜50℃の温水か冷水に洗浄剤1錠を溶かし、マウスピースを浸けて置きます。
つけ置きの推奨時間は5〜15分程度ですが、製品やメーカーによって異なるため説明書を確認しましょう。つけ置き後は、洗浄剤が残らない様に手で優しくすすぎます。ニオイや汚れが除去され、清潔にマウスピースが使用可能です。
泡・スプレータイプ
「泡・スプレータイプ」の洗浄剤の大きな魅力は、取り扱いの手軽さにあります。家だけではなく、外出先でも短時間で簡単に使用できるので、携帯性が求められるシチュエーションに最適です。
容器も不要で、ポケットやバッグに収納して持ち歩けるのが便利です。スプレーを直接マウスピースに吹きかけて、指で軽くこすって洗えば数分のうちにキレイにできます。
ただし、洗浄液が均等に行き渡らない可能性があり、つけ置きタイプに比べ洗浄力が劣るかもしれません。気になる方は、つけ置きタイプと併用して使用すると、より確実な洗浄が期待できます。
2.洗浄時間
毎日の習慣にするために、どれくらいの時間を要するかは事前に把握しておきましょう。泡・スプレータイプは大半が1〜5分の短い時間で清潔にできるため、外出時など、手早く洗浄したい場面に適しています。
つけ置きタイプの場合、5〜15分、長ければ30分くらいで洗浄する商品が多いです。短時間での洗浄可能な商品が多数販売されている一方、汚れが強固な場合は、もう少し時間をかけて洗浄することも考慮すべきです。使用する状況や汚れの程度によって、最適な洗浄時間を選ぶことが大切です。
3.洗浄・除菌効果
マウスピースの洗浄効果は、使用する洗浄剤によって変わります。日常的に使用するものだからこそ、できるだけ高い効果を発揮する商品を選ぶことが重要です。
黄ばみや色のついた汚れをしっかりと取り除きたい場合は、「漂白活性化剤」を含んだ洗浄剤がおすすめです。この成分により、短時間での高い漂白効果が得られます。
また、除菌効果の高い製品を求めるなら「99.9%除菌」のような洗浄剤もあります。食べ残しやタンパク質による汚れには、「酵素」配合の洗浄剤が効果的です。酵素はタンパク質の汚れを分解する働きがあるので、しつこい汚れも取り除けます。
4.成分
マウスピースの洗浄には、専用の成分を持つ洗浄剤がおすすめです。
専用の洗浄剤は、口腔内の特有の汚れや細菌をターゲットに設計されています。マウスピースの素材を考慮した安全かつ高い洗浄効果が得られます。
なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作ったマウスピースを長く使っていただきたい…!」という想いから種類に関わらず、全てのマウスピースに使用できるマウスピース洗浄剤を発売しています。
歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が提供する「マウスピースPROウォッシュ」について詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。
マウスピース洗浄剤の正しい使い方は5ステップ
つづいて、マウスピース洗浄剤の正しい使い方を5つのステップにわけて紹介します。
- ステップ1.洗浄剤を準備する
- ステップ2.マウスピースに洗浄剤を塗布する
- ステップ3.指示に従って浸け置く
- ステップ4.マウスピースを洗い流す
- ステップ5.風通しの良い場所で乾かす
それぞれ詳しくみていきましょう。
ステップ1.洗浄剤を準備する
まず、洗浄剤を準備しましょう。選んだ製品のパッケージ内容に基づいて適切な量を計測します。洗浄剤には、溶解が必要なものや直接使えるものなど、製品によって使用方法が異なる場合があります。必ず事前にパッケージの内容を確認してください。
ステップ2.マウスピースに洗浄剤を塗布する
洗浄剤を用意したら、次はマウスピースに塗布します。マウスピースの内側と外側に洗浄剤を均一に塗り広げることが重要です。
なお、指や専用のブラシを利用して、マウスピース全体に行き渡らせるようにするとよいでしょう。これにより、洗浄剤はきちんと広がり、深く浸透して汚れや細菌を効果的に取り除きます。
ステップ3.指示に従って浸け置く
洗浄剤をしっかり塗布した後のマウスピースは、指示に従って浸けて置く必要があります。洗浄剤の種類によりますが、5〜15分くらいの放置時間が推奨とされることが多いです。
また、放置時間は、洗浄剤が最も効果的に働くために重要です。製品の指示に正確に従い、最適な時間を遵守することが、効果的な洗浄のポイントとなります。
ステップ4.マウスピースを洗い流す
指定の放置時間が経過したら、マウスピースについた洗浄剤をしっかり洗い流します。
洗浄剤の残留やその他の汚れが残らないように洗うことが重要です。この工程でしっかりと洗浄しないと、マウスピースの使用時に不快感を感じる可能性があるため、細かい部分まで手を抜かずに清潔にしましょう。
ステップ5.風通しの良い場所で乾かす
洗い終えたマウスピースは、しっかり乾燥させましょう。水滴や湿気が残ると、細菌やカビが生息するリスクが高まります。
乾燥用ケースや風通しの良い場所で乾かし、マウスピースから完全に水分がなくなったことを確認して保管場所に戻します。なお、次の章にて乾燥手順を解説しますので、あわせて参考にしてみてください。
洗浄剤を使用した後の乾燥手順は3ステップ
マウスピースの洗った後の乾燥は、品質を維持するために必要な手順です。ここでは、洗浄後の適切な乾燥方法を解説します。
- ステップ1.水滴や湿気を拭き取る
- ステップ2.自然乾燥させる
- ステップ3.保管前に完全乾燥させる
ステップごとに詳しくみていきましょう。
ステップ1.水滴や湿気を拭き取る
洗浄を終えたマウスピースには、水滴や湿気が残っています。柔らかいタオルやティッシュペーパーを使って、マウスピースの外側や内側の水滴をしっかり拭き取りましょう。水分を効果的に取り除くことで、マウスピースを清潔に保つことができます。
ステップ2.自然乾燥させる
マウスピースの乾燥は、風通しの良い環境で行うのがベストです。直射日光の当たらない場所や、湿度の低いスポットを選んで自然乾燥させましょう。
通気性を持ったケースや専用ホルダーを利用するのもおすすめです。また、マウスピースを効率的に乾燥させるため、専用の乾燥器具もあります。器具にマウスピースをセットし、取扱説明書の指示に基づき操作すれば、短時間でしっかり乾燥できます。
専用の乾燥器具は、毎日使用するマウスピースのメンテナンスをサポートしてくれるアイテムとして検討するのもよいでしょう。
ステップ3.保管前に完全乾燥させる
マウスピースの保管前に、完全に乾燥していることが重要です。水分や湿気が残ると細菌やカビが増殖するリスクが高まります。
十分な乾燥を確認した上で、保管用の清潔なケースやポーチに入れましょう。正しい乾燥手順により、マウスピースは衛生的で清潔に使用できます。
おすすめのマウスピース洗浄剤3選
ここでは、おすすめのマウスピース洗浄剤を3つ紹介します。それぞれの特徴を比較し、自分にあった洗浄剤を見つけましょう。
1.歯科技工士が薦めるマウスピース 洗浄剤 PRO ウォッシュ
参考:歯科技工士が薦めるマウスピース 洗浄剤 PRO ウォッシュ|お口のお店
歯科技工士が薦めるマウスピース洗浄剤です。ホワイトニング用マウスピース、ナイトガード、スポーツ用マウスガード、マウスピース型の矯正装置など、マウスピース全般にお使いいただけます。
除菌成分Ag++CPC配合、5分で99.9%除菌します。パワフルな消臭・洗浄・除菌の3つの効果により、爽やかなお口で快適な毎日を過ごせます。⇒お口のお店のサイトはこちらから
2.パーシャルデント マウスピース洗浄剤
参考:マウスピースやリテーナーの除菌・消臭に|パーシャルデント マウスピース洗浄剤|小林製薬
毎日装着するマウスピース・リテーナーの汚れやにおいが、水洗いだけでしっかり除菌できているか不安になりませんか。パーシャルデントのマウスピース洗浄剤は、水に1錠入れて溶かして使う洗浄剤です。
食後の気になる汚れを洗浄するときは5分つけ置き、しっかり消臭・除菌・漂白・歯垢除去したいときには3時間浸けおいてください。金具の変色を防止する防錆剤を配合し、目に見えない雑菌を除去します。すっきりしたミントの香りで爽やかです。
3.ポリデント デンタルラボ
5分で黄ばみやニオイなど、頑固な着色汚れを徹底洗浄するマウスピース(ガード)・矯正用リテーナーの洗浄剤です。ポリデントデンタルラボなら、水洗いでは落としにくい、マウスピースに付着した見えない菌・ウイルスを約10倍除去します。
漂白活性剤(TAED)配合により、除菌効果を高めます。48錠と72錠のほか、お試しサイズの12錠タイプもあり、マウスピースを始めた方にもおすすめです。
マウスピースの洗浄剤でよくある3つの質問
ここでは、マウスピースの洗浄剤でよくある質問にお答えします。
- 質問1.漂白活性化剤と漂白剤は何が違う?
- 質問2.マウスピースを洗うタイミングは?
- 質問3.マウスピースの正しい洗い方は?
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問1.マウスピースの黄ばみ・汚れの原因は?
マウスピースの黄ばみ・汚れの主な原因は、次の4つです。
- 食べ残し
- タバコ
- 色の濃い飲み物
- 唾液
マウスピースを使い続けると、白い汚れや黄ばみが気になることがあります。この白い汚れは、唾液や食べ物の残りかすから生じるものです。また、タバコの摂取や歯磨きの頻度、さらにはコーヒーや紅茶の飲み物も、マウスピースの黄ばみの要因となります。
質問2.マウスピースを洗うタイミングは?
マウスピースを洗うタイミングは厳密に定められてはいません。しかし、1日1回は目視で汚れていないかチェックし、汚れが目立つようであればしっかり洗うことをおすすめします。
食事の際に外すタイミングや就寝前は、特に注意が必要です。食事後、歯磨きをする際にマウスピースも同時にサッと洗う習慣をつけるとよいでしょう。
一日の終わりやバスタイムなど、日常のルーティーンに組み込ませて清潔なマウスピースを継続的に維持させることが理想です。
質問3.マウスピースの正しい洗い方は?
毎日身につけるものだからこそ、清潔にマウスピースを管理しましょう。マウスピースの正しい洗い方には、次の3つが挙げられます。
- 指を使って水道水で洗う
- 洗浄剤を使って洗う
- 超音波洗浄機で洗う
次のページにて、詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【プロが教える】マウスピースの正しい洗い方とは?汚れる原因や注意すべきポイントを徹底解説! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム
まとめ
ここまで、マウスピース洗浄剤の選び方や正しい使い方、おすすめの洗浄剤を紹介しました。マウスピースを正しく管理すれば、劣化を防ぎ、持続的に効果を得られます。
また、清潔に管理するにはマウスピース専用の洗浄剤を使用するのがおすすめです。ライフスタイルにあわせて洗浄剤のタイプを使い分けましょう。
なお、弊社では「どんなタイプでも心を込めて作ったマウスピースを長く使っていただきたい…!」という想いから種類に関わらず、全てのマウスピースに使用できるマウスピース洗浄剤を発売しています。
歯科技工物のことを知り尽くした歯科技工所である弊社が提供する「マウスピースPROウォッシュ」について詳細情報が気になる!という方は、以下の商品ページをチェックしてみてください。
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